洛タイ投書箱



少年犯罪を調査した中学生の報告を読んで
2003年6月18日


◆…西宇治中学校2年生6人が少年犯罪をテーマに宇治少年院と宇治警察署に取材しての報告(6月14日付)。40年以上も宇治市民でいるのに初めて知ることばかり。怠慢を恥じますし、みなさんの探究心に敬意を表し、お礼を申します。
◆…みなさんもそうでしょうが、なぜ少年たちが犯罪や非行に走ったのか、そこへ追いこんだ原因は何で、誰に責任があり、どこを改善すべきなのか、など重い問題ですが、わたしも考えなければなりませんね。
◆…「グループでゲーム感覚」というのは、付和雷同、あるいは長い物には巻かれろ式の弱肉強食を肯定する考え方や暴力を肯定する気分、そして人間らしい尊厳を生きるのに必要な精神の貧しさやモラルの弱さから来るのかもしれませんね。
◆…学ぶことが生きる喜びにつながらない学校になっているとすると、「授業に集中できない」し、「テレビやゲームが残酷な人殺しばかり」だと、やさしい思いやりや悲しみや悩みなど無意味で生命さえ無価値なものに感じてしまいますし、あくせく苦労している面を見てあげないと「親の放任や無関心」だけを責めることになりますよね。
◆…少年院などに送られた少年たちは、成人社会のゆがみやひずみの被害者でもある、つまり、みなさんもわたしも、非行少年、犯罪少年の被害者であるとき、実は加害者社会の一員であり、彼らも実は被害者である。そういうつながりがあると思うのですが、どうでしょう。戦争で殺され、あるいは傷を負わされた人びととその家族や友人たちに対して、戦争という人道に反する犯罪を支持した政府をもつ反戦のあなたは、実際は被害者であるのに、否応なく加害者にさせられてしまうのです。考えていきましょう、みんなで。
◆…誤植かあるいは書き損じたのか、報告者のあいだで数値が一致しない例が三つあります。8つの少年院を近畿の数とする人と京都の数とする人。当初の偏差値を44・8とする人と44・9とする人。昨年の宇治署が扱った非行少年363人中、中学生は193人と書く人と169人と書く人。
◆…少年の非行・犯罪の実態の一端を通して、現在の世界を、信頼といたわりあう心で平和に恐怖から免れて生きられる人間世界に変えていく道を、これからもお互いに探究していきましょう。ありがとう。
(宇治市広野町・須田稔)

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