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響け、伝承の鉦の音
久御山町東一口
安養寺「双盤念仏」 府無形文化財に
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京都府教委は11日、今年度の府指定文化財の指定・登録について発表した。本紙関係では、久御山町東一口地区の安養寺で伝承されている「双盤念仏(そうばんねんぶつ)」が新たに無形民俗文化財に登録された。現在、同寺では13、14日の奉納に向けて、地元の保存会(会長=栗林昭夫自治会長)が事前練習の最中で、連夜、本堂から力強い鉦(かね)の響きがこだましている。
双盤念仏は、双盤と呼ばれる大型の伏鉦を打ち鳴らしながら、独特の節回しで念仏を唱える伝承の行事。10人で行い、頭(かしら)と呼ばれるリーダーの合図に従って繰り広げる。念仏は「大鉦」「六字詰」という2通りあり、毎年、春祭りに奉納される。
由来は、平安時代後期、天台宗の良忍がはじめた浄土宗・融通念仏にさかのぼるといわれるほか、同寺の秘仏・十一面観音菩薩像に関わる弥陀次郎伝説の弥陀次郎の子が始めたとも伝わっている。
同寺では800年以上継承されているといわれ、府教委は今回の登録にあたり「民間念仏信仰の形態を今に伝える民俗芸能として貴重」と評している。
鉦講という組織によって伝承されてきたもので、かつては青年団が取り組んでいたが、団が解散したため、1982年から地元で保存会をつくって引き継いでいる。
練習は毎年3月1日から開始。連夜、本番と同様に10人1組で横一列に並び、2時間あまり、鉦を打ち込んでいる。
保存会は現在、18歳から40代半ばまでの男性38人。農業者が多い同地区だが、最近ではサラリーマンが増えたため、練習に参加しにくくなっているという。目下、後継者の発掘・育成が課題だ。
新人は全体練習の1週間前から事前練習を行う。念仏や鉦の打ち方は口伝のため譜面がなく、カタカナ書きの文言を頼りに反復で覚える。今年入会したばかりの松岡匡治さん(18)は「最初は覚えるのが難しかった」と顔をしかめるが、それでも「(伝承していくことが)使命やと思う」と語る。
打ち方の代表である小西泰種さん(45)も「伝統を守るためにも、常に新しい会員さんを入れていくようにしたい」と話していた。
今年の奉納は13日午後10時30分、14日午前5時・午後1時30分・午後4時からの4回行われる。【本好治央】
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