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| ■ワールドカップ観戦記 |
| 梅原 幹正 |
No6
どーせ30分はムダに過ごしてくれるんだからと、パソコン教室は19時位までサボって家でテレビを見ようかなと考えていたのだけど、それはやっぱまずいという事で、車に乗り込み、ラジオを聞きながら授業に行った。 そのラジオで聞いている限りでは、なんというか、圧倒的に負けている感じがした。この3日前、同じくテレビが見られないためにやむを得ずラジオで聞いていた「アイルランドVSカメルーン」の試合と比べてみると、日本がベルギーに押されているのが良く判った。こりゃ勝てないよという雰囲気がアナウンサーと解説者の喋りに現れている。同じ見方(聴き方?)をしたふたつの試合を比べると、アナウンサーが“シュート”と叫ぶ回数が明らかに違う。 ラジオで聞いている限り、アイルランドとカメルーンの試合は、両者パスを繋ぐみたいな事が全くなくて、ポーンと蹴ったボールがあっさりゴール前に到達し、すぐさまシュートになるので、聞いていて、かなり乱暴な試合だという印象を持ったのだが、日本対ベルギーの試合と比べてみれば、両者は互角で、しかも白熱している事がラジオからでも伝わってきた。日本代表のヤバさを感じた。これであっさり負けちゃったら、開催国が一次リーグで敗退という情けない前例を作ってしまう。 『ワールドカップを開催するまでに日本サッカーのレベルが上がってないのかな〜』とか思っている内に、パソコン教室のある会館に着いたので、後ろ髪惹かれる思いで車を止め、授業へ向った…。 開催国が一次リーグ敗退といえば、前例がある。それはまさにこの2002年W杯の日本の対戦相手、ベルギーだ。ベルギーは2000年、ヨーロッパ諸国だけが参加する欧州選手権という大会を、2002年W杯予選においてアイルランドに屈したオランダと、今回の日本の様に共同開催国として迎えたものの、惜しくも予選敗退してヨーロッパ中の笑いものになった。彼等はその悔しさをバネにここまでやってきたチームだ。2002年W杯欧州予選では98仏杯に初出場で三位に輝いたクロアチアの後塵を拝したものの、欧州の名門クラブに選手を多数送り出している強豪チェコをプレイオフで倒して見事に出場を決めてきた。と、今パソコンに向っていて思ったのだが、予選リーグの対戦相手がベルギー、ロシア、チュニジアと決まった時、多くの人が強いと言われる国が同じグループにいないだけに、強豪ポルトガルとかが入った韓国に比べれば「予選突破は間違いなし」と思った筈、私もそうだった。でも、よくよく考えてみれば、多くの人が一喜一憂した98年仏W杯出場に挑戦する日本代表の様に、共催両国と前回優勝のフランス以外のチームは程度の差はあっただろうが、W杯本番での予選リーグに出て来るまでに、各大陸で実に厳しい試合を戦い抜いてきたチームだったのだ。 「そんなん当然じゃん」と言われるかもしれないけれど、あの6月、日本と対戦したチームに居並ぶ面々はいったい予選でどんな戦いをして来たのかを全く知らないままに試合を見た事は、後から考えて見ると、非常に残念だったと思う。「日本が予選グループを突破出来たんだし、対戦相手のコトなんてどうでもいいじゃん」と言われたらオワリかもしれないけれど、それだけじゃあ、開催国であった我々としては、なんかもったいない気がする…。例えばベルギーにはVゴールを決めて一躍ヒーローになった岡野みたいな選手がいたかもしれないし、ロシアには直前で復帰した中山みたいな選手がいたかもしれない。チュニジアにも秋田の様に本人も驚く代表入りをした選手がいたかもしれない…。もしかしたら予選で大活躍したのに、怪我をしたため、日本に来られなくなった可哀想な選手がいたかもしれない。う〜ん、そういう選手を知らないままにW杯の初戦を迎えた事は、やっぱり開催国としてはかなりもったいなかった様な気がする(つづく)。 |
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