![]() |
|
| ■検証 六地蔵ものがたり F |
|
会社は「まったく関係ない」と否定 松原興産 原告のY氏も八方塞がりで身動きとれず |
|
六地蔵ものがたりもシリーズ7話。読者の皆さんからさまざまな質問、リクエストを受ける。どういうないようかというと、まず「何で今ごろになって『六地蔵ものがたり』というタイトルで宇治ショップセンター協同組合の連載を始めたのか」「もっと多様な人に取材すべきではないか(いわゆる売却推進派といわれた人)」「もっと具体的な氏名、内容を書いて欲しい」等など。良く読んで頂いている人がいるというのはうれしい。 余談になるが、取材方法にこれといってマニュアルがあるわけではなく、経験によって記者それぞれのやり方がある。僕自身は大きく分けて二通りの方法を用いる。一つは周辺取材を重ね、ゆっくりと核心に近づき、最後に本丸を攻めるという方法。ある程度の事実関係は周辺取材で判明しており、核心となる本丸の人物も話し易い。 もう一つは特に時間に余裕がない場合に使う手段だが、いきなり核心を知る人物、本丸にアタックする方法。人の噂、陰口には誤解とか、受け止めた人の主観が入り、正確ではないこともある。だから当事者に直接疑問点をぶつけるという方法が手っ取り早い。どちらにしても当事者取材は欠かせないのだから。 さて、六地蔵ものがたりはどういう取材方法を取ってきたのか、最初に記述した読者の疑問、リクエストに応えながら少しだけ手の内を明かしていこう。第1の「何で今の時期に宇治ショップセンターの連載を始めたのか」だが、そんなに奥深い理由があったのではない。裁判という形、法的には大部分が整理され、判決が下りたのに明るい展望が見えない――一部マスコミから取材申し込みもある。従来の経緯から「洛南タイムスにはお世話になってきたし、せめて裁判で判決が確定したことは知らせておかなければ、と思った」という連絡を頂いたのが発端。その後、いわゆる事実上の協同組合権利売却推進派といわれている人々はもちろん、売却反対派、慎重派の人にも接触した。全員にあたったわけではないが、残念ながら売却推進派といわれる人は圧倒的多数がノーコメント。かなり詳しく同センター内部情報を提供してくれていた元役員も理由は不明だが、破綻して組合員権利を失い(除名)、どこにいるのかさえわからない。そんなケースもある。記事にしたかったことは何よりも宇治ショップが現状のままでは六地蔵全体のまちづくりにもマイナスだし、最も損失が大きいのは宇治ショップセンター自身。わずかでも明るい展望を切り開くために支援できれば…というおせっかいな気持ちもあった。 もう少し具体的な氏名、事実関係をはっきり書けば事件の経過を知らない人にもわかりやすいのは充分承知しているが、難しいのはうっかりすると洛南タイムス社、あるいは僕自身が名誉毀損などで訴えられる可能性があるし、そうではなくても当事者取材ができていない人物、あるいは匿名を条件に取材に応じていただいた人の信頼を損なうわけにはいかない。情報提供者を守るのは取材記者の最低限のルール。 さて、開発の中心的な役割を果たしてきた南都グループが宇治ショップセンター協同組合の組合員権利を実質上買収し、譲渡を受けたと主張。ところが組合員権利の譲渡は「無効」という判決が下され、さらには南都グループから債権請求権を引き継いだとされるY氏が権利譲渡が無効なのなら組合員に渡したお金は「不当利得」にあたる。不当利得したお金は代金最終支払日欄記載の日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え――という訴えを起こした。当時、アミューズメント業界トップ、松原興産梶°椏s市伏見区=の代表取締役を務めていたY氏が原告となって訴えていた控訴審判決で最終的にY氏の丸損という結果となった。 入手した裁判資料だけでは南都グループからY氏に何時、どのような形で「債権請求権」が引き継がれたのか、またY氏は何故問題の多いことがわかっていたはずの宇治ショップセンター問題に関与することになったのか、不明な点が多かったためあまり多くは語ろうとしなかった松原興産に執拗に取材した。直接、同社役員に取材したいと思っていたが、18日午後になって会社、Y氏から相次いで電話で回答があった。 会社の話によると、電話で少ない情報ながらも裁判当時の代表取締役だったY氏は2年程前に代表取締役を退任。「私が不動産関係の担当だが、2年前に担当になり、話を聞いて初めて裁判のことを知った」「古くから会社にいた社員、役員にも確認をしたが、松原興産は関係がない」と説明し、宇治ショップセンター問題は同社とは従来も関係なく、もちろん今後も関係がない――と説明した。早い話がもうその件については関与したくない。今後は電話もして欲しくないというのが本音のようだった。ということはY氏が個人的に関与したことだということになるが、「それは会社は知らない」ときっぱり。その後、Y氏本人とも連絡がつき、あらためて確認したところ「会社は関係がない。私個人のこと」と会社と同じ返答。事件(宇治ショップセンター問題については弁護士に相談、任せているが「八方塞がりで何とかしたいと思っている。いい知恵があれば貸して欲しい」と現在の心境を吐露。現在の宇治ショップセンター協同組合執行部役員のさることながら債権請求権を引き継いだY氏も身動きが取りにくい現状であることは事実のようだ。 取材してみたいと思いながら間接的に聞いたところでは引っ越して宇治にいないという人物もいる。一人は年配の人、政治に関心のある人なら名前くらいは知っている灘井五郎氏。六地蔵問題の取材では重要な情報を知っている複数の人物から彼の名前を聞き、事実がどうだったのか、直接確かめてみたいと思っていたが、電話は呼出し音があるもののつながらず、親族のもとにいる、とのこと。今回の事件に限らず、六地蔵の開発問題では度々名前が聞かれ、前々から会ってみたい人物だったから残念だ。【川田一公】(つづく) |
| <<BACK | 目 次 | NEXT>> |
|
copyright©洛南タイムス社 京都府宇治市宇治壱番26 TEL 0774-22-4109 FAX 0774-20-1417 ※このサイトに掲載する記事や写真、その他のデータの著作権は、洛南タイムス社 またはその情報提供者に属します。無断転載を禁止します。 |